在任中に憲法改正を目指すと明言した安倍晋三(しんぞう)首相=2016年3月2日、参院予算委員会(斎藤良雄撮影)【拡大】
公明党の漆原良夫中央幹事会会長は3日の記者会見で、「自民党総裁としての一般論を述べた」と理解を示す一方で、「(政策や理念が)バラバラの野党に結集軸を与えることになりやしないかと心配している」とも述べ、早速、首相の前のめりな姿勢を牽制(けんせい)した。
もともと首相も昨年9月の総裁再選直後は、参院選での争点化を避ける思惑があったようだ。昨年11月の自民党立党60年記念式典では、憲法改正に言及しなかった。
憲法改正の国会発議には衆参両院ともに3分の2以上の勢力確保が必要だ。与党は、衆院では確保しているものの、参院では3分の2を欠く。首相が意欲を示す戦力の不保持を宣言した9条2項をはじめとする憲法の改正は、イデオロギー的な対立を招き、世論を二分するテーマなだけに、参院選ではあえて争点化せず、与党を勝利に導くことが近道との「急がば回れ戦術」を取ろうとしていたのだろう。