約4年ぶりに復活した経済財政諮問会議で議論してきた「骨太の方針」は政府の成長戦略の理念にあたる。大枠の指針を骨太で示し、それをより具体化した政策を成長戦略として盛り込む形だ。安倍首相が2つの方針を分けたのは、経済成長を重視する政権の姿勢を明確にするためだ。このため成長戦略の検討は主に産業競争力会議で行って、諮問会議は経済財政運営を軸に議論した。
骨太の方針の素案では基本理念に「経済再生と財政健全化」と明記。「アベノミクス」の財政健全化の軸にする方針だ。第3の矢である成長戦略との両輪で国力を立て直す戦略だ。
素案では、2021年度からの公的債務残高の引き下げを初めて明記。日銀の異次元の金融緩和策以降、長期金利が乱高下しており、金利の上昇が景気に与える悪影響を避けるためにも、財政再建を急ぐ必要を認識しているためだ。
今回示された財政健全化の目標を実現するには、社会保障改革が不可欠となる。素案では「聖域なき見直しを行っていく必要がある」と明記。高齢者医療の自己負担や生活保護給付の見直しに言及するなど社会保障改革を徹底的に進める姿勢を鮮明にした。