「安倍首相も正々堂々、お参りになる日を切に願っている」
境内で開かれた戦没者追悼中央国民集会で、日本(にっぽん)会議の三好達(とおる)会長(85)=元最高裁長官=がこう述べると、会場からは拍手が起きた。
ただ、昨年は「この国はまさに暗雲が漂っている」と焦燥感をあらわにした「英霊にこたえる会」の中條高徳会長(86)は「この国の行方が見えてきたのはうれしい」と安倍政権の今後に期待感を示した。
一方、今回の集会で衛藤晟一首相補佐官(65)は環境整備の必要性を強調した。
「他国からいろいろ言われることなく、ちゃんとお参りできる国をつくりたい。これができなければ戦後は終わらない」
首相、思い変わらず
首相はこの日、自民党総裁として私費で玉串料を奉納した。代理奉納した自民党の萩生田光一総裁特別補佐(49)は記者団に、首相に託されたこんな伝言を明かした。
「先の大戦で亡くなった先人の御霊(みたま)に、本日は参拝できないことをおわびしてほしい。靖国への思いは変わらないと伝えてほしい」