萎縮する社内をよそに、メイヤー氏は成長性の高いベンチャーを吸収する拡大戦略に打って出た。3月には、ネット上のニュース記事をスマートフォン(高機能携帯電話)でも読みやすくするアプリ(応用ソフト)を手がけるサムリー社を買収すると発表。サムリーの経営者は「神童」と呼ばれた高校生のニック・ダロイシオ君(17)で、オノ・ヨーコさん(80)ら著名人も支援していたこともあり、IT業界でも話題を呼んだ。ヤフーのエンジニアとして働く予定のダロイシオ君は、ヤフー再建に挑むメイヤー氏にとっても頼もしい存在になりそうだ。
今月(8月)2日には、ネット閲覧ソフトを手がけるロックメルト社の買収を発表したが、就任以来買収した企業はなんと21社を数える。トップページのデザインも刷新し9月には新しい企業ロゴも発表予定で、“新生ヤフー”を印象づける狙いだ。
株価も7割上昇
メイヤー氏は社員のやる気を引き出す待遇改善にも着手。最新のスマートフォンを支給し、古巣のグーグルに習い食堂を無料化した。「オフィスで語らう中で、すばらしいアイデアが生まれる」と、あえて在宅勤務も禁じた。効果は離職率の低下に表れ、米紙ニューヨーク・タイムズは「悲観的な社員が減った」と指摘する。株価も切り返し、メイヤー氏就任前と比べて、なんと約7割も上昇した。