米マイクロソフト(MS)は9月3日、フィンランドのノキアの携帯端末事業を54億4000万ユーロ(約7140億円)で買収すると発表した。両社ともスマートフォン戦略の出遅れで苦境に陥っており、“瀬戸際コンビ”を結成し、先行する米アップルやグーグル、韓国サムスン電子を追撃する。
先月(8月)23日に今後1年以内で退任すると表明したMSの最高経営責任者(CEO)、スティーブ・バルマー氏(57)は、ソフトウエアをメーカーに提供する従来のビジネスモデルから、自らハード機器を手掛けるスタイルへの転換を進めてきた。端末メーカーのノキアは、バルマー氏からのでっかい置き土産となる。
特許使用料含め7140億円
「未来に向けた大胆な一歩だ。革新的なスマホを多くの人々に届ける」
バルマー氏は声明で、ノキア買収の意義を強調した。買収額には、ノキアが持つ特許使用料の16億5000万ユーロが含まれ、実質的にノキアのほぼ全事業を傘下に収める。2014年1~3月期の買収完了を目指す。