7年後の「東京五輪」の成否が決まるブエノスアイレスでの国際オリンピック委員会(IOC)総会が、いよいよ7日夕(日本時間8日早朝)に迫る中、政府・与党に「国内で無理に騒がないほうがいい。今はくさい物には蓋(ふた)だ」(自民党幹部)という判断があったからだ。
これこそ「自民党1強時代」で浮かれる安倍政権の“緩み”を象徴しているとしか言いようがない。
国際社会が日本の汚染水問題の行方を注視するなか、そもそも自己完結など望むべくもない東電に対応を丸投げしてきた政府はようやく3日、福島第1原発施設への地下水の流入を防ぐ「凍土遮水壁」設置など汚染水対策に470億円の国費を投入する方針を決めた。IOC総会を目前に控えたタイミングでの駆け込みの弥縫(びほう)的措置であることは言うまでもない。苦肉の急場しのぎの対策で、海外諸国の懸念は払拭できまい。うたい文句とする「復興五輪」の名が泣くばかりだ。