今回の派遣は文科省グローバル人材育成推進事業にのっとったプログラム。中大では初の実施で男女12人が参加した。上海在住の中大卒業生らが組織する上海白門会(大友志郎会長)の支援で、上海や周辺の日系企業や国際企業など中国ビジネスの現場を視察した。提携先の上海理工大学の学生寮に宿泊し、上海理工大日本文化交流センター(何偉銘(か・いめい)センター長)の学生らとも交流。中国の実像を身近に見せることでグローバル人材とは何かを考えさせる狙いがある。
「50代の父が初の海外勤務で上海にいるが(中国での仕事や中国人との関係などで)前向きな話は聞かされなかった」という石川勝浩(かつひろ)さん(3年)。「視察してみて確かに(対中進出先での人間関係など)困難はありそうだが、半面、活気がある。本音でぶつかり、異文化を受け入れる力が必要」と感じた。
小野明日香(あすか)さん(1年)の場合は、「中国経済のバブルが今すぐにもはじけるとの報道を見聞きしていたが、内陸部なども含め、経済成長は今後も続くのではないかと感じた」と話している。「中国の政治体制を中国人自身がどう思っているか、興味は尽きない」ともいい、中国への関心を深めたようす。