太陽風と呼ばれる太陽から放出される電気を帯びた粒子(プラズマ)が、地球の極地の大気と衝突して発光する幻想的な現象、オーロラ。北欧が有名だが、アメリカやカナダ東部でも見ることができる。
そんなオーロラに魅せられ、パノラマや動画撮影を行っている写真家がいる。埼玉県狭山市在住の田中雅美さん(52)だ。
今年9月12日、田中さんはカナダ北部のノースウエスト準州にあるイエローナイフの市街地から約50キロ離れた山と湖の中で、赤と緑の色鮮やかなオーロラを撮影した。この時期、太陽周期は最も活発な極大期にあたり、オーロラが出現しやすい環境にある。イエローナイフ周辺では連日のように、全天を覆う活発なオーロラが観測され、絶好の撮影チャンスとなった。田中さんは「12日の深夜から13日未明にかけて今夏最大のオーロラ爆発とレッドコロナも出現し、夜明けまで乱舞していました」と興奮気味に話す。
しかし、撮影は危険と背中合わせだった。周辺はブラックベアやグリズリーが生息し、住民は熊対策のためショットガンを所持する。今回、田中さんは真っ暗闇の中、ゴミをあさるブラックベアと3メートルの至近距離で遭遇したものの、幸いなことに相手が逃げていったという。