【京都うまいものめぐり】
御幸町通とかいて「ごこまちどおり」。豊臣秀吉の政策でできた通り…などと由来を聞くと、京都気分も盛り上がる。その御幸町通に面した趣のある京町家フレンチが「京都御幸町レストラン伽芽論〈CAMERON〉」。京都産の素材にこだわり、和テイストを取り入れた和洋折衷メニューは、年齢を問わず幅広い層に支持されている。
明治の京町家
河原町に近く、にぎやかな四条通から御幸町通を少し南へ。目印は、現在「京都学校歴史博物館」になっている旧京都市立開智(かいち)小学校の重厚な石塀だ。その真向かいに「CAMERON」の白壁が見えてくる。
余談だがこの旧小学校、美人画で有名な日本画家の上村松園も通っていたという歴史ある学舎。1869(明治2)年に、日本で初めて学区制の小学校が創設されて以来の歴史がある。当時の京文化を支えたのがいわゆる「町衆(まちしゅう)」で、CAMERONも明治の京町家の趣をそのまま生かした造りだ。