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青山二郎の目利き文章が日本力を鍛える この「ジィちゃん」が白洲正子を育てた 松岡正剛 (2/5ページ)

2013.10.16 19:30

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 青山は明治34(1901)年に麻布の成金の父のもとに生まれた。14歳頃から骨董に興味をもって、日大法学科に入ったものの大学そっちのけで奥田誠一の陶磁器研究会に通ったり、中川一政の画室に入りびたりして、すでにいっぱしの骨董を買い付けていた。

 20代は小林秀雄・柳宗悦・浜田庄司らと交流しながら女と遊ぶ一方、若くして中国陶磁の図録編集に没頭した。他方、野村八重と結婚ののち離婚して、29歳で地唄舞の武原はんと一緒になった。そこから先は目利き三昧・音三昧・味三昧で、まあ何にでも凝った。レコード収集も破格で、モーツァルトを小林に教えたのは青山だったのである。

 さてところで、青山が一番手掛けた仕事は何だったかというと、装丁だった。昭和初期中期の文壇の主要な作家たちの本はたいてい青山が手掛けた。文字も図案も手作りで、いずれにも青山調の香りが匂いたっている。別冊太陽「青山二郎の眼」にだいたいが紹介されている。ただ、ぼくは青山の装丁はあまりに趣味が線描濃淡にあらわれすぎていて、感心しない。骨董をめぐる目利き文のほうが、ずっといい。

「眼の引越」

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