総料理長をつとめるのは、弟の晃治さん(37)。京都の料亭で修業中、橋本さんから「コメギフトだけでは、コメの良さは伝えきれない。おコメをご飯として味わってもらうためにも、コメ職人になってくれ!」と口説かれたのだ。
コメの品質はもちろん、炊飯技術から釜までこだわった米料亭。その魅力を最大限に楽しめるのが、月替わりでメニューが変わる6800円と8800円の2種類の懐石コースだ。
8800円の「米ざんまい」コース(10月)は、まさに「米のテーマパーク」だ。ぷちぷちした食感が楽しいマツタケと雑穀の粥、コメぬかで仕込んだへしこをほぐしてオリーブオイルとあえ、ソースとしていただくバーニャカウダ風の京野菜…。粘りが少なく粒が大きい種類のコメを使ったすしは、煮穴子やイカなどのネタのおいしさはもちろん、シャリが主役級の存在感を放つ。一口サイズの湯葉やイクラ、ウニの丼やおにぎりはミニチュアのようで、見ているだけでもわくわくする。もちろん、これも「冷めてもおいしい」など、それぞれに適したコメを使っている。