土砂災害の危険性を認識しながら避難勧告や避難指示を出していなかった東京都大島町。「夜中に無理に避難させれば被害を増やすと考えた」。川島理史(まさふみ)町長(61)はこう弁明するが、「行政の不作為」が被害拡大を招いた可能性もある。一方、古屋圭司防災担当相(60)が10月17日の会見で「(制度の)見直しを含めてあり方を検討する」と発言するなど、運用法の見直し論も浮上。問題は広がりを見せている。
出張中、電話で対応
大島町によると、(10月)15日午後1時すぎ、町は防災無線で住民に注意を呼び掛けた。町長と副町長は出張中で不在。雨脚は強まり、気象庁は午後5時38分に大島町に大雨警報を発令。午後6時5分には大島町に土砂災害警戒情報を発令した。
さらに記録的短時間大雨情報が16日午前2時32分に出されて以降、大島町は気象庁や都から直接電話でも防災対応を求められたほか、警視庁大島署からも避難勧告を出すよう要請された。だが、動かなかった。