「政治ゲームの被害者」
「遅きに失した」-。米紙ワシントン・ポストは10月17日付の社説で、デフォルト危機は回避されたものの、今回の米財政協議に伴う混乱で多くの米市民が現に甚大な損害を受けたとして、議会の罪を糾弾した。
社説は、「政府機関を再開させる超党派の合意に達したと互いに祝福し合っている議員を見ていると、一時帰休を余儀なくされた政府職員への思いを禁じ得ない」と、議会を皮肉る。
ワシントン・ポストは、収入が不安定になって母親の元に身を寄せたり、3人の子供を学校に通わせる余裕がなくなった女性などの実例を紹介し、政府機関閉鎖が米社会に残した爪痕の深さを浮き彫りにした。また、「政府機関閉鎖がもたらした痛みは、政府職員にとどまらず幅広く広がった」とも指摘。犬の散歩代行業者や住宅不動産ブローカー、防衛産業まで実に多くの民間人の仕事が被害を受けたと指摘する。
ワシントン・ポストは政府機関の閉鎖が解消することで、「職場に戻れる職員はもちろん喜んでいるだろう」としながらも、だからといって、「職員が受けた被害を覆い隠すことはできない」と指摘。「実社会の人々こそが、議会の政治ゲームの被害者だ」と強調し、議会の責任の大きさを非難する。