独特の商習慣も日本企業の進出をはばむ。ヤマダ電機は今年、販売不振を理由に5月に南京、6月に天津の店を相次いで閉店した。最大の理由は、「省が違えば隣の国に行くくらい異なる」という中国で、全国的な物流システムを構築できなかったためだ。ヤマダ電機は今後、唯一営業を続けている瀋陽店を中心に遼寧省内での物流システム構築に取り組むとする。
拠点移管もリスク
反日感情も根強い。日本貿易振興機構(ジェトロ)が9月に発表した反日デモ発生後1年の中国ビジネスの実態調査では、中国消費者の7割以上が尖閣諸島(沖縄県石垣市)の問題が日本製品の買い控えにつながっていると回答した。買い控えの理由は「本当は買いたいが愛国心が優先する」が50%を超え、「日本に腹が立つ」も42.2%に上った。
昨年12月、上海に中国1号店を出店した高島屋は、尖閣問題で、各地で起こった反日デモなどに配慮。「ほとんど開店のPRができなかった」(広報)結果、当初130億円を見込んだ初年度売上高を60億円に引き下げた。2012年度決算で中国事業が初の減収減益となった資生堂も尖閣問題以降、日用品などが店頭から撤去されるなど苦戦した。