また新たな実験へ
「画像」とは、単なる「画面」でもなければ「虚像」でもない。その中間の領域で、梅沢は「書く/描く」「叩く/クリックする」の両者を単純にひとつの画面のなかで統合するのとも違う、また新たな制作=実験へと乗り出している。
今回の試みはまだ端緒についたばかりに見えるが、行く末を注意深く見守りたい。(多摩美術大学教授 椹木野衣(さわらぎ・のい)/SANKEI EXPRESS)
■うめざわ・かずき 1985年生まれ。武蔵野美術大学映像学科卒業。美術家。主な展示に「LOVE展:アートにみる愛のかたち」(2013年、森美術館)、「手塚治虫×石ノ森章太郎 マンガのちから」(2013年、東京都現代美術館)、「大地と水と無主物コア」(2012年、CASHI)、「カオス*ラウンジ2010 in 日比谷」(2010年、高橋コレクション日比谷)など。