しかしいま、多くの情報と知識は、ヴィジュアルな仕掛けととともに、ウェブネットワークの中でも自在にブラウジングできるようになった。アマゾンなどで本を買うユーザーもふえてきた。そのぶん、従来の図書館は古臭く、気取りすぎていて、鈍重なものに見えてしまうようになったのだ。このままでいいわけではあるまい。
では、どうすればいいか。もっと本が恋しくなり、もっと本と親しめて、もっと本について語りあう気持ちが触発されるべきなのだ。それには、図書館は「共読」の感覚を広めるようにしたほうがいい。ぼくは、そう確信している。
そもそも読書とは著者との一対一の共読行為である。それはむろんこれからもずっと続くことであるのだが、それだけでは足りない。本や読書を媒介にさまざまなコミュニケーションがおこり、大小のブックコモンズができていくべきだ。帝京大学の黒板本棚はその先取りの第一歩だった。
本を孤立させるべきではない。読者は連帯を求めている。図書館は賑わいを待っている。