被災地以外で職業訓練
「被災者に役立っているのか」と検査院が厚生労働省に疑問を呈したのは職業訓練を盛り込んだ求職者支援制度。2011年度の予算12億3000万円のうち9億6000万円は「県外避難者が現地で求職者となり、訓練需要が増える」(厚労省)として、岩手、宮城、福島の被災3県以外の労働局が使った。
だが、受講者が被災者かどうかを把握しておらず、復興予算が被災者に使われたのか確認できなかった。厚労省は12年度以降、3県以外の訓練への復興予算支出を取りやめた。
反捕鯨団体シー・シェパード対策にまで使われたと批判を浴びた、11年度の調査捕鯨事業21億9000万円も調べた。水産庁は「被災地の宮城県石巻市はクジラに関係した産業が盛んで、復興にはクジラの安定確保が必要」と説明していたが、調査捕鯨で捕れたクジラ肉のうち、石巻市内の業者に販売されるのは1割以下と判明。検査院は「被災地復興との関連が薄い」と結論付けた。