《いずも》と《出雲》をダブらせ「紛れもない軍拡行為で、日本のタカ派が帝国海軍を片時も忘れていないことの反映。日本が国際社会の感じ方を顧みず、侵略戦争に対する人々の記憶を呼び起こすなら、国際的イメージは必ず損なわれる」=中国共産党系サイト・人民網。
中国で「国際」とは、中国と韓国だけを指すらしい。狡猾(こうかつ)な“報道”は続く。「出雲は中国侵略戦争時に中国魚雷艇の攻撃を受けた」と。第二次上海事変戦史にはその先がある。魚雷艇は返り討ちに遭い撃沈、引揚げられて帝國海軍に接収される不名誉まで演じた。出雲は爆撃に続きまたも無傷だった。
この際、ザ・ディプロマット上で示した米海軍大学のジェームズ・ホルムス教授の言葉を、中国に贈りたい。
「(日本のように)練達した海軍国は、大言壮語することなく軍艦を建造・配備する。『いずも』は穏やかな規模だが、日本国民には世界水準の海軍力に護(まも)られているとの安心感を与える。米国には安全保障の重荷をシェアする信用できる同盟国、豪州やインドには、いざというときに助けてくれる魅力的友好国に見える」
教授は「敵対国には抑止力になる」と締め括(くく)った。もっとも「抑止力」は、中国の侵略意図は減じても、アクシデントの結果として起こる誤爆には効き目がない。
中国軍に「技量を上げて」とも言えないし…。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)