――演じるのは、港町のクラブの歌手ジーナと、流れ者のヤクザ森本という役ですね。
小泉 任侠の男たちが群れて生きる現実の世界に夢を持ち込んでいるのがジーナ。夢は一時的に人を幸せにするけれど、それは長く続かないっていう悲しさ(の象徴)なんだよね、きっと。
阿部 「群れ」というタイトルだけど、森本もジーナも、任侠の人たちの群れには入れない、群れなくてもいい人間。群れを客観的に見つめている。
小泉 結局、人はみんな一人で独特なんだけれど、その世界では群れて生き、(群れの)中で動かなければいけない。裏切ったり、裏切られたりもあり、流れ者も来る。そんな任侠の世界を岩松さんは描きたかったんでしょうね。
台本読むのが面白い
――岩松さんは説明的なせりふを排し、淡々とした言葉で心の機微を描く作風。演じ手から見た岩松作品の魅力とは?