昨年12月から今年3月まで行われたみずほに対する検査で、金融庁は直近の資料しか精査せず、みずほの「情報は担当役員止まりだった」との説明をうのみにした。
金融庁の検査に対する事実と異なる説明が「銀行として一番やってはいけない話」(麻生太郎金融担当相)なのは間違いない。ただ、金融庁が過去の資料を調べていれば、問題融資がみずほ銀行の取締役会に報告されたことも把握でき、みずほの「うそ」を見抜けた可能性が高い。
金融庁は9月、成長企業への資金供給を後押しするため、銀行検査の方針を転換。検査を厳格化し、「銀行のあら探し」(幹部)をする手法から、各行の自主性を重んじるやり方に改めたが、結果的にそれが裏目に出た。今回の再検査で、問題融資の実態や検査のあり方を検証できなければ、「金融“育成庁”から“処分庁”へ逆戻りしかねない」(幹部)との危機感は強い。