電力システム改革の流れ=2013年11月13日現在【拡大】
≪東電、持ち株化検討 廃炉部門扱い焦点≫
改正電気事業法の付則に盛り込まれた2018~20年度の「発送電分離」を先取りする形で、東京電力は2016年度にも「持ち株会社」に移行することを検討中だ。
焦点は「廃炉部門」と「原子力部門」の扱い。東電は廃炉部門を社内分社化する方針を打ち出すものの、有識者からは「完全に別会社にして国有化すべきだ」との声も上がる。
批判かわす狙い
東電が持ち株会社の検討を始めたのは、国が除染費用の一部を肩代わりする案などが検討される中、経営改革に前向きな姿勢を示し、「東電救済」の批判をかわす狙いがある。
持ち株会社の傘下に、「燃料・火力」「送配電」「小売り」の3事業会社を置く案が有力視されており、東電は年内をめどに策定する総合特別事業計画(再建計画)に盛り込む考えだ。それぞれの子会社の独立色が強まるため、細かな効率化が期待できる。