【だから人間は滅びない-天童荒太、つなげる現場へ-】
作家・天童荒太(てんどう・あらた)さん(53)が、社会を支える現場を訪ねる対談連載「だから人間は滅びない」。第4回は衣食住の一つである「ファッション」をテーマに、日本のモードを牽引(けんいん)し続ける「アッシュ・ペー・フランス(以下HPF)」代表、村松孝尚さん(60)と対談した。
自称“ファッション音痴”の天童さんと、元カルチャー誌の編集者で、魚河岸で働いていたこともあるという異色の経歴を持つ村松さん。斬新な視点から、モードの本質について語らった。
≪「人ありき」 そこから全てが始まった≫
ファッションの聖地、東京・表参道。思い思いにこだわった服装の男女が行き交うこのエリアに、「青参道」と名付けられた通りがある。表参道と青山通りを結ぶ路地のことだ。
名付けたのは国内約90店舗のショップやギャラリーを展開するHPF。服飾にとどまらず、アクセサリー、インテリア、果てはアートまで、「生活と文化」に関するさまざまなジャンルに及ぶ。