「ファッションのファの字も知らなかった」という「アッシュ・ペー・フランス(HPF)」代表の村松孝尚さん(左)と、「ファッション音痴」を自称する作家の天童荒太(てんどう・あらた)さん。意外な視点から「モード」が浮かび上がった=東京都渋谷区(宮崎裕士撮影)【拡大】
天童 最後に、村松さんが描く未来図を少しだけ見せていただけませんか。
村松 個人がもっと解放されて、大事にされるということでしょうか。もっと人はやさしくなれるし、人は人を尊重することができる。そういう未来になっていたらいいと思いますね。(取材・構成:塩塚夢/撮影:宮崎裕士/SANKEI EXPRESS)
■むらまつ・たかなお 1952年、長野県生まれ。専修大学法学部卒業。カルチャー誌のジャーナリストを経て、84年、東京・原宿の商業施設「ラフォーレ原宿」にレディースファッション小売店「LAMP」開店。85年、「原宿プロジェクト」設立(現「アッシュ・ペー・フランス」)。ニューヨークに移住し、現在は日本、アメリカ、フランス、南米を行き来している。
■てんどう・あらた 1960年、愛媛県生まれ。明治大学卒。86年「白の家族」で第13回野性時代新人文学賞、93年「孤独の歌声」で第6回日本推理サスペンス大賞優秀作、96年「家族狩り」で第9回山本周五郎賞を受賞。2000年「永遠の仔」で第53回日本推理作家協会賞、09年「悼む人」で第140回直木賞を受賞。最新刊「歓喜の仔」で第67回毎日出版文化賞を受賞。