4コーナー手前の坂の下りを利用して外に進路を変えた。直線残り200メートルあたりから右ムチを入れると、鋭く伸びて先行グループを差し切った。「すべてうまくいった。直線は驚くぐらいの末脚を使ってくれたね。気持ちのいい勝ち方ができた」と、騎乗馬をたたえた。
来週は101勝目を
昨年のこのレースで、2年ぶりにGIを制覇。落馬で左鎖骨骨折などの重傷を負い苦しんだ後だっただけに、感慨深い勝利だった。
「昨年も自分にとって大きな勝利でしたが、1年後の同じレースで区切りが達成できてよかった」
17歳で初騎乗し、69勝を挙げて当時の新人最多勝記録を塗り替えた。以来、最多勝利騎手に18度輝くなど、天才は次々に華々しい記録を打ち立ててきた。ここ3年は、年間100勝に届かなかったが、ことしは11月17日現在で90勝。復活の手応えもある。
「来週のレース(ジャパンカップ)で101勝目ができるようにがんばらないと」。貪欲に勝利を追い求める姿勢に衰えはみえない。(SANKEI EXPRESS)