核兵器開発の疑惑を持つ欧米と「平和利用」を主張するイランは長年対立してきた。欧米は軍事転用が懸念される核開発活動の拡大阻止を優先させ、国連安保理決議が停止を求める濃縮活動について、5%に満たない低濃縮に限り容認した形。最終的な解決は今後協議する。(11月)20日に始まった今回の協議は3日間の日程を延長し、ぎりぎりの交渉が続けられていた。(ベルリン 宮下日出男/SANKEI EXPRESS)
≪疑惑発覚から11年 決裂の歴史≫
反体制派の暴露で2002年8月に発覚したイランの核兵器開発疑惑。これまでの核協議は、合意目前で決裂を繰り返す曲折の歴史をたどってきた。
保守穏健派のロウハニ現大統領が核交渉責任者だった03年、イランは大幅に譲歩し、核兵器開発につながる恐れのある濃縮ウランの生産を一時停止。国際原子力機関(IAEA)の抜き打ち査察を可能にする追加議定書にも署名した。それまでで最も合意に近づいた時だった。
だが、欧米は「完全で継続的」な生産停止を求め、IAEAによるイラン非難決議の採択を主導するなど圧力を強めた。イランは反発し、06年に生産を再開した。