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お情けの単位で教壇に 危機的な数学教育 (2/4ページ)

2013.12.2 13:45

  • 作家、元外務省主任分析官、佐藤優(まさる)氏(共同)

 前者の方は現在でも実質競争率は高く、優秀な者が教員になっていると考えられる。しかも試験問題は主に記述式であるので、論述問題にも強い。

 問題は後者で、数字が示しているように、ここ数年の間に教員採用者数は激増した。しかも、「ゆとり教育」を見直す必要もあって一気に教員を増やした部分が、実は「ゆとり世代」の新卒者が大半を占めているという何とも言葉につまる状況になっているのである。もちろん、実質競争率は低く、試験問題は主にマークシート式である。

 つまり、算数があまり分かっていない者でも、続々と小学校の教壇に立って教えているということである。>(143~144ページ)

 実質競争率1倍

 その結果、具体的にどのような問題が生じているのだろうか。

 <速さや濃度の応用問題が解けないのは言うに及ばず、中には「3つの角度が全部異なる二等辺三角形がある」と生徒の前で平然と言ってのける教員までもいる。某都道府県の複数の採用担当者から直々に聞いたことであるが、「実質競争率が1倍ちょっとの現状では、算数ができない中で、ほんの少しできると思われる者をギリギリの採用基準としている」という現実がまかり通っているのだ。

日本の立場、主張を理解させるためには、論理の力が重要

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