カンボジア・メコン川=2013年12月15日現在【拡大】
「昔はこんな小さな魚、誰も売り買いしなかった。10年前は1日で1000キロの魚を扱ったけど、今では40キロの日もある」とヨーン・バンニがこぼす。
「抱えきれないくらいたくさんの魚を持ってきたこともあったのに今では籠一杯がいいところ。まったく魚が取れない日もある」と、トウン・フェトは言葉少なだ。
セサン下流第2ダムができればヨーン・バンニの店は水の下に沈み、ダムの下流すぐの場所で魚を取るトウン・フェトの暮らしも立ちゆかなくなるはずなのだが、2人とも詳しいことは何も知らされていない。
水没予定地では、住民の合意を待たずに道路が建設され、森林の伐採も始まっているという。
国内外の大企業と首都の政治家が推し進める巨大事業の前に、彼らはあまりにも無力だ。