公開初日の12月14日、舞台挨拶で上戸はその理由を吐露していた。お客さんにお金を払って見に来ていただくということに対し、キャリアを積むほどに畏れを募らせるようになり、主演は意識的に避けていたというのだ。だが、本作については「自分が強くやってみたいと感じた仕事だから、主演も引き受けてみよう」と前向きな姿勢で臨むことができたという。
運命の人物
優れた味覚と料理の腕を持つ春(上戸)は、気の強さがあだとなり、前の夫とは離縁したが、加賀藩台所方の舟木伝内(西田敏行)に料理の才能を見込まれ、跡取りの安信(高良健吾)に嫁入りする。安信は剣の能力には秀でていたが、料理の腕前はさっぱり。春は何とか夫に一流の「包丁侍」になってもらおうと、「ああしなさい」「こうしなさい」と細かく指示し、時にはにらみつけてまで料理の秘訣を教え込もうとするのだが…。