予算案では、デフレ脱却と財政健全化のバランスが焦点だった。税収などで政策経費をどれだけ賄えるかを示す「基礎的財政収支」の赤字額は18兆円で、13年度から5兆2000億円縮小。中期財政計画が目安とした「4兆円程度の改善」を上回り、財政再建に向けて一歩前進した。
だが歳出拡大に歯止めはかかっていない。医療などの社会保障関係費は、約1兆4000億円増えて30兆円を突破した。診療報酬の見直しでは「新たな国民負担が増える」(麻生太郎財務相)と引き下げを検討したが、結局、与党議員の反発で総額を0.1%引き上げた。公共事業費や防衛費も2年連続で増額した。
加えて、各省庁が14年度予算案で見込んでいた事業の一部を13年度補正予算案に前倒しで計上したにもかかわらず、14年度の政策経費は増えており、財政規律の緩みは見掛け以上に大きい。
歳出が膨らんだ結果、国債の新規発行額は40兆円を超え、削減額は約1兆6000億円にとどまった。借換債も含めた国債発行総額は11兆円増え、181兆5000億円と過去最大に膨らむ。14年度末の国債発行残高は約780兆円となる見通しで14年度の税収約50兆円の約16年分に相当、国民1人当たり約615万円の負担となる。