社会の映し鏡としても、人間の心の映し鏡としても、しめ縄はとてもシンボリックだと感じる。そしてスーパーで売っているような、形式だけで素材も形状も考えられていないしめ縄を飾るというのも本末転倒だ。大切なのはソフトウェアの部分。そこを見つめ直し、僕らはこの現代にどういかしていけるのか。まがいものによって誤ったイメージが定着してしまったモノが多すぎる。これはモノにとっても人にとっても、とても不幸で残念なことだ。懐古主義をおしつけたいわけでなく、シンプルに一度本物をみてもらいたい。そこにはしっかりと向き合いたい物語があり、願いが詰まっているのだ。
本当の魅力を考える
現代の人の価値観でも明確に、美しいと思わされるしめ縄が、昔から今に受け継がれ、アップデートされ続けている。それこそがしめ縄であり、日本人が持っている文化であると知ってほしい。そんなしめ縄を知って、見て、感じて、みなさんが本当に大切にしたい想いや物語を自分の中でみつけるきっかけとなれればこの上なく幸せだ。