【湘南の風 古都の波】
秋の深まる建長寺の方丈「龍王殿」で11月23、24の両日、早池峰大償神楽(はやちねおおつぐないかぐら)が演じられた。東日本大震災の被災地復興を願う「鎮魂と祈りの舞」だ。
早池峰神楽は、岩手県花巻市の大償、岳(たけ)の2地区に伝承される神楽で、2009年、京都祇園祭の山鉾(やまほこ)行事などとともにユネスコの無形文化遺産に登録されている。北上山地の最高峰である早池峰山(標高1917メートル)を霊山として信仰する山伏たちによって代々、舞い継がれてきたものが明治以降、一般の人々に伝えられるようになったという。
無形文化遺産登録の際に文化庁が発表した報道資料によると、「室町時代の能が大成する以前の姿をうかがわせる」という。いわば日本の芸能の原点をそのまま伝えるような荒々しさ、力強さ、そして繊細さが魅力だろう。
鎌倉公演は、鎌倉市内でリサイクルショップを運営し収益を海外の女性の自立支援や教育支援、自然災害などの支援に寄付するNPO法人ピースロード鎌倉と東日本大震災の復興支援に取り組む一般社団法人「SAVE IWATE」が中心になって実行委員会を作り、建長寺の協力を得て実現した。