北米に張り出した寒気=2014年1月7日現在【拡大】
米国で猛威を振るっている記録的な寒波は1月7日、中西部から南部にまで影響が広がり、各地で過去最低気温を更新し、この数日の死者は20人を超えた。米当局は「命を奪う寒さ」と警戒を呼びかけている。
今回の寒波は北極上空に寒気を閉じ込めている「極渦」と呼ばれるジェット気流の勢力が弱まり、寒気が南下してきたことが原因で、専門家は「地球温暖化の副作用」と指摘している。同じ北半球の日本も異常な寒波に見舞われる可能性がある。
北極の気温上昇端緒
7日に最も気温が下がった中北部ミネソタ州のエンバラスでは氷点下37度を記録。ニューヨークで氷点下16度と、7日としての過去最低気温を更新し、シカゴでも氷点下17度まで下がった。
米メディアによると、各地でホームレスらの死者が出ているほか、中西部イリノイ州では列車が立ち往生し乗客約500人が救助された。航空機は数千便が運休・遅延となり、自動車の事故やエンジントラブルも相次ぎ交通機能がまひした。