実際に真央ちゃんのトリプルアクセルを見ていると、以前よりも踏み込みであまり力まなくなったように見えます。スピードがないと高く上がるために強く踏み込まなければならず、大きな力を加えなければなりませんが、今の真央ちゃんは助走にスピードがあるので、流れの中で跳べていると感じます。
こうした過程は言葉で説明するほど、簡単な作業ではありません。実際、佐藤コーチの指導を受け始めてから、真央ちゃんも3年近い年月をかけて現在のレベルまで到達したわけです。
特にトリプルアクセルは、私もスランプに苦しんだ経験があるので、跳べないつらさはよくわかります。跳びたくても跳べなかったり、思うように体の軸が回ってくれなかったり、佐藤コーチから跳ぶことを止められたことも一度や二度ではなかったでしょう。