どうやら手荒い歓迎らしい。子馬たちは雪をかき分けて草を食べたり、後ろ足で立ち上がって仲間とじゃれ合うなど、1日7~8時間、放牧地で自由に過ごす。自然のなかで寒さや環境に耐え、無駄なストレスがない幼少期を送ることが、強い競走馬をつくる秘訣(ひけつ)だという。
子馬たちは今夏から鞍を付けて人を乗せるなど、競走馬としての訓練をスタート、来年にはレースデビューする。なかには1億円以上の値がつく馬や、すでにJRAトレーニングセンターの有名厩舎(きゅうしゃ)への入厩が決まっている馬もいる。
追分(おいわけ)ファームの厩舎長の土屋利文さん(32)は、「親になった気持ちで、毎日馬と接しています。ビッグレースで勝つ強い馬になってほしい。その半面、『無事之名馬(ぶじこれめいば)』という言葉にもあるように、丈夫な馬に育ってけがなく長く走り続けてほしいというのが本音です」と話した。
今年は午年。厳しい競馬の世界で生きる定めとなった子馬たちは、今はまだおちゃめで人なつこい。だが、粉雪と戯れる姿はまるで勝負の世界で闘うための英気を養っているようだった。(写真・文:写真報道局 鈴木健児/SANKEI EXPRESS)