ノンバンク系と言っても銀行と密接なつながりがある。理財商品は主に銀行の窓口で販売されるし、その半分以上は銀行の返済保証付きである。しかもこのノンバンクは銀行からの迂回(うかい)融資を受けている。ともかく、不動産向けに融資した理財商品が焦げ付いた場合、銀行は少なくとも約10兆元の保証履行を迫られる。となると、不動産バブル崩壊になれば、銀行の潜在的な不良債権総額は20兆元前後(約320兆円)と、中国の名目GDP(国内総生産)の約35%に上る。
「不安」で揺らぐ市場
問題は中国のバブル崩壊そのものよりも、崩壊不安である。中国は膨大な外貨準備を見せ金にして党中央指令で不良債権を飛ばす芸当ができる点では日米とは違う。企業や銀行の会計も不透明で、ごまかしがきく可能性が高いのだ。
しかし、不動産マネーの規模の大きさから、中国不動産相場下落のニュースだけで、新興国の株式市場全体が揺らぐ傾向がすでに現れている。そこから米国、日本、欧州へと全世界に波及する。日本は、それに影響されないほど強力なアベノミクスを仕上げるしか防衛策はなさそうだ。(産経新聞特別記者・編集委員 田村秀男/SANKEI EXPRESS (動画))