2014年ソチ冬季五輪会場。競技は、ロシア・ソチの市街地から約40キロ南東にある黒海沿岸の「アドレル」と、アドレルから約45キロ離れた山岳地域の会場「クラースナヤ・パリャーナ」の2カ所で実施。(C)Google【拡大】
ソチ冬季五輪第4日の2月10日行われたフリースタイルスキー男子モーグルで、メダル争いが期待された23歳、遠藤尚(しょう、忍(しのぶ)建設)は、20人で争った決勝1回目で12位以内に入れず、2回目に進めなかった。21.73点で最終順位は15位。6人による最終の3回目で、前回バンクーバー五輪王者のアレクサンドル・ビロドー(カナダ)が26.31点をマークして制し、2連覇を達成した。遠藤は11日に発生から2年11カ月を迎えた東日本大震災の被災地、福島県で育ち、所属する宮城県の建設会社で復興の仕事にも従事した。「東北は震災に負けていないことを世界に見せたい」と、メダルに挑んだが、思いは果たせず4年後の雪辱を誓った。
大技敢行も失敗「悔しい」
力なく広げた両手が、どれだけ不本意な滑りだったかを表していた。遠藤は得点掲示を見届けると天を仰いだ。バンクーバーで7位となり、金メダルをつかむつもりで臨んだが、まさかの決勝1回目敗退。