サイトマップ RSS

親子3代 受け継がれたチャレンジ性 「岸田吟香・劉生・麗子-知られざる精神の系譜」 (4/5ページ)

2014.2.17 10:50

岸田劉生「童女図(麗子立像)」1923年、油彩_神奈川県立近代美術館蔵(世田谷美術館提供)

岸田劉生「童女図(麗子立像)」1923年、油彩_神奈川県立近代美術館蔵(世田谷美術館提供)【拡大】

  • 岸田麗子「自画像」1921年、水彩_個人蔵(世田谷美術館提供)
  • 岸田劉生「自画像(廿七歳誕生日に際しての)」1917年、コンテ_平塚市見術館蔵(世田谷美術館提供)
  • 小林清親「桃花散・百発百中・精●(=金へんに奇)水」引札_制作年不詳、木版、内藤記念くすり博物館(提供写真)

 確認されているだけで八十数点に上る麗子を描いた劉生の作品は、“親子の合作”ともいえるだろう。すでに知られているように、同じ麗子というモチーフを描きながら、単なる肖像画の域を超え、同じものが一つとしてないほど毎回、新たな表現、画法を試み、時として麗子に似ていない絵も登場した。

 精密な描写を好む劉生は、長時間同じ姿勢でいるという酷なノルマを、幼い麗子に課した。麗子は著書「父 岸田劉生」(雪華社)の中で「やがてハイお休みといわれて台を下りる時、足がすっかりしびれていて、まるで自分の足のようでない。足の裏も脛(すね)も棒のようで、よく外でみる馬力車の馬の足にそっくりな気がする」と書いているが、子供心に父親の仕事を中断させまいと我慢していた。

 「内なる美」の表現

 麗子像の創作は息の長い実験だった。麗子は身近に観察できて愛情を注げる、「内なる美」の表現に格好の対象だった。振り返れば劉生の描いた対象は、娘や知人たち、自宅周辺の風景、静物など身近で、思いを投影しやすいものが多い。劉生が目指した「内なる美」とは、自分の心を、対象物を通して表現したことにほかならないのではないか。それはある意味、文学的でさえある。

ガイド:「岸田吟香・劉生・麗子-知られざる精神の系譜」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!

ページ先頭へ