通所施設「地域作業所_hana(ハナ)」では利用者たちが幾つもの工程に分かれて製作に励む。「こんなに明るく活気に満ちた作業所は初めて」と、作家の天童荒太(てんどう・あらた)さん=2014年2月7日、千葉県木更津市(瀧誠四郎撮影)【拡大】
もう一つ大事にしているのは、「フィードバック」。商品が紹介された雑誌や新聞を見たり、イベントなどで利用者自らが販売したり。廃材を提供してくれた業者にも、「こんな商品ができました、これだけ売れました」と必ず報告をしているという。「善意がなければ成立しないプロジェクト。思いを大事にしています」と青山さん。
ハナに通って5年目になるという女性(53)は、手先が器用。新聞バッグを折ってのり付けする工程を担当している。「出来上がったバッグが、誰かの手に届く。みんな、お金を払ってバッグをほしいと思ってくれている。うれしいし、がんばろうって思います」。誇らしげな笑顔をみせた。(取材・文:塩塚夢/撮影:瀧誠四郎、宮崎裕士/SANKEI EXPRESS (動画))