超高級ワインの偽物が増えたのはこの10年ほど。ポンソ氏は「新しいタイプの客の出現」が背景と説明する。「裕福で教養がある中国・アジア系や米国人。ワインを欧州文化と捉えて憧れ、金に糸目をつけない」
昨年(2013年)10月にはフランスでロマネ・コンティの偽物約400本を計200万ユーロで売ったイタリア人2人が逮捕された。
ロマネ・コンティ醸造所のマリナ・クステ弁護士(61)は「かつては偽物と言えば高級バッグや時計などだったが、ここ数年は明らかに犯罪組織が偽ワインを製造している」と語る。
顧客限定、ボトル破砕も
生産者側はラベルに特殊な印刷技術を使ったり、ボトル一本一本を識別できるようにしたりしている。ポンソ氏はQRコード付きの特殊シールを貼付、購入者がオンラインで真贋(しんがん)を確認できるシステムを導入した。