さまざまな活動を進める中で、重要なことに気付いた。真の復興とは、我々のような「よそ者」ではなく、住民自身が復興に向けた取り組みを進めることによってのみもたらされるということだ。支援よりも前にその地域の課題に取り組む住民の働きがなければならない。
実は、既に被災地ではそのような動きが出てきている。宮城県南三陸町の子供たちは、新しい町づくりに関する意見を提言書にまとめ、町長へはっきりと伝えた。その姿は、自信に満ちて実に爽やかだった。
≪「何もかも」はできなくとも「何か」はできる≫
住民が、自分たちの手でできることに取り組み、場合によっては行政に提案や要求を出しつつ、連携できる所は連携して、地域社会を作る主体になる。この住民が主体的に地域を形作ることの重要性は、WVJが途上国支援活動の中から学んできたことだ。そしてこれが今、被災地の復興で求められている。
震災以降、被災3県では多くのNPOが生まれ、復興や地域の課題に取り組み始めた。それは、目前に迫る問題を「何とかしなくちゃ」という熱い思いが原動力となっていた。しかし実際は、経験も知識も不足している中で孤軍奮闘しているケースがほとんど。彼らが地域の課題に取り組める団体に成長すれば、真の意味での復興に近づける。その思いから、WVJは地域のNPOの育成・強化プロジェクトを行うことを決定した。