世界的に愛用者が急増している、煙の代わりにニコチンを含んだ蒸気を吸引する「電子たばこ」への逆風が強まってきた。米国ではロサンゼルスの市議会が3月4日、レストランやバーなど公共の場での喫煙を禁止する条例を全会一致で可決した。
ニューヨークやシカゴ、ボストンでも同様の条例が成立済み。高校生ら未成年者の間で人気となり、依存症などによる健康被害が懸念されているためだ。これに対し、たばこ業界からは、「従来の紙巻きたばこよりも害が少なく、禁煙にも役立つ」と反発の声が上がり、論争も巻き起こっている。
100都市が追随
「われわれには、発がん性物質が見つかった電子たばこの蒸気から若者を守り、受動喫煙から人々を守る責務がある」。ロサンゼルス市議会のミッチ・オファレル議員は、米メディアに条例の意義をこう強調した。市長が数日内に署名し成立する見通しだ。