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美しく機能的「紙の建築」で被災者支援 坂茂さんにプリツカー賞 日本人7人目 (2/2ページ)

2014.3.26 09:40

 2011年のニュージーランド地震では被災地クライストチャーチで損壊した大聖堂に代わる「紙の大聖堂」を設計。東日本大震災では避難所の間仕切りシステムを考案した。

 代表作はフランスの「ポンピドーセンター・メッス」など。11年から京都造形芸術大教授。

 「社会的責任」

 坂さんは一般建築を手掛ける傍ら、社会的に弱い立場の人々の住宅問題に目を向け、災害支援に尽力してきた。ルワンダ、神戸、新潟、中国四川省、ニュージーランド…。世界中の被災地や紛争地を飛び回る。

 東日本大震災では岩手県大槌町や山形市の避難所でプライバシー確保のための「間仕切りシステム」を用いて注目を集めた。紙管の接合部分を粘着テープで巻き、木綿の布を安全ピンで留める。50カ所の避難所に1800ユニット(1ユニットは2メートル四方)を設けた。宮城県女川町では建設用地が不十分なため多層の仮設住宅が必要だと提案、コンテナを使った3階建て仮設住宅を建てた。

 仮設建築物でも、住み心地や美しさなどの質の高さを追求する姿勢から、利用者への温かなまなざしが感じ取れる。坂さんは災害支援について「建築家が担うべき社会的責任として今後も続けていく」と話している。(SANKEI EXPRESS

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