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きょうは世界自閉症啓発デー 低い認知度に衝撃「3年で追いつく!」 (4/4ページ)

2014.4.2 11:55

2014年4月2日の「世界自閉症啓発デー」を多くの人に知ってもらうため活動する「Getintouch」の東ちづる理事長(左から2人目)=2013年10月6日(山下元気さん撮影、提供写真)

2014年4月2日の「世界自閉症啓発デー」を多くの人に知ってもらうため活動する「Getintouch」の東ちづる理事長(左から2人目)=2013年10月6日(山下元気さん撮影、提供写真)【拡大】

  • NPO法人「東京都自閉症協会」の今井忠理事長=2014年3月27日(大川彰さん撮影、提供写真)

 生きづらさの原因は?

 自閉症は、脳の機能の違いが原因となる生まれつきの障がいの一つ。だが、その違いを説明することがとても難しい。毎日、接している親でも、本人の中で何がどう見え、どう感じられ、どう認識されているのか想像することができない。いつも「えっ! そう反応するの?」と驚かされる。

 生物学的な意味での自閉症は増えていないらしい。にもかかわらず、教育や雇用などの社会生活で配慮を必要とする対象者は増加している。それは彼らにとって安心して能動的に関われる場所が得られにくくなっているからだと思う。今の日本では、自然という穏やかな環境が生活圏から消え、人為的、人工的なものばかりになった。情報が飛び交い、人との交渉能力が必要とされ、多数派の人たちを効率的に機能させる社会へと加速度的に進んでいる。

 ちょっと昔には、農業や個人の商店といった、本人の特性を理解し、その力に応じた役割を任せられる多様な場があったのだ。この環境変化は特に自閉症の人たちにとっては過酷である。彼らの生きづらさの原因はそこにあると思う。

 彼らは安心して参加できる場を必要としている。そしてそんな場を求めているのは、自閉症の人たちだけではない。彼らが生きやすい社会は、皆にとっても生きやすく安心できる社会なのだと思う。自閉症問題は、現代社会への警告なのではないか。(談/SANKEI EXPRESS

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