逆を言えば、住民のやる気を起こすことさえできれば、あとは順調に進む。「絶対に欲しい」と思ったものは、それが現実的に入手可能ならば、多数の人は少々困難が伴っても手に入れようとするもの。それは、日本人も東ティモール人も同じ。
水道を自分の家の近くまで引きたいと切に願い、資材と時間があるのであれば、願いをかなえるための困難も乗り越えることができるだろう。屋外で用を足す現状に危機感を覚えトイレが必要だと思うのであれば、どうにかしてトイレを手に入れようとするだろう。住民が「絶対に欲しい」と思うようになれば、後は、住民が自分たちでやろうとする力を支えればいい。
問題は、どうすれば住民に「やろう」「欲しい」という気持ちを持ってもらうかである。私たちがトイレを建てたり、専門業者を呼んで水道を作ったりするのはそんなに難しいことではない。しかしそれだけで、トイレを使うという行動の変化や、水道のメンテナンスを自力で行うという自主性の芽生えにつながるだろうか? 住民の考え方の変化や熱意がなければ、本当の変化や成果は生まれないと思っている。