なんて不器用な
家出して別の街で楽しく暮らそうと思えばできるのに、千夏は家族を捨てられない。人から愛されることは得意ではなく、素直に受け入れることもできない。「なんて不器用な人なんだろう。切なさすら感じます。千夏は自分の中で勝手に活動できるフィールドを決めてしまい、人生の幅を狭めてしまう。確かに自分に嘘をついていないですが、なぜか自分から幸せをつかみにいかないんですよね。どんな苦労もいとわずにぶつかっていく。千夏の生命力はすごい」。脚本を読み込んだ池脇は、女性ならばどこか千夏に感情移入できる部分があるに違いないとの思いを強めていった。
腐れ縁ですよね
千夏には、なかなか関係を切れない男がいて、佐藤の元へ簡単には飛び込めない障害ともなった。「いわゆる腐れ縁ですよね。千夏が男に情を出してしまうところが、問題をより複雑にしてしまう。男の嫌な部分まで含めて理解していて、自分もどこか無意識に男に依存しているわけですから。金の切れ目が縁の切れ目とうまく割り切れないわけです。お客さんは千夏にどんな思いを抱くのかなあ」。激しいラブシーンにも体当たりで挑んだ池脇は劇場での反応が楽しみでたまらない。