貿易収支の推移(2001~2013年度)。※2013年度は速報値【拡大】
国・地域別では、対中国の貿易赤字が39.1%増の5兆5713億円となり、2年連続で過去最大を更新。欧州連合(EU)向け赤字も7192億円と最大だった。中国に対する赤字は26年連続、対欧州は2年連続。対米国は6兆668億円の貿易黒字だった。
同時に発表した3月の貿易収支は1兆4463億円の赤字だった。赤字は21カ月連続で、赤字額は3月としては過去最大だった。
≪輸出拡大シナリオ限界 円安でも伸びず≫
2013年度の貿易統計では、貿易赤字が年度ベースで初めて10兆円の大台を突破した。急速な円安の進展で輸入が膨らむ一方、輸出量は伸び悩み、貿易赤字に歯止めがかからない。国内製造業を中心とした構造変化が進む中、円安誘導による輸出拡大シナリオは限界に来ている。政府は新たな輸出産業の育成などが急務だ。
「(貿易赤字は)緩やかに縮小に向かっていくだろう」
菅義偉(すが・よしひで)官房長官(65)は4月21日の記者会見で、過去最大の貿易赤字について、海外経済の回復による輸出の持ち直しなどで改善するとの見通しを示した。楽観論の背景には、かつて貿易黒字を牽引(けんいん)した輸出産業への過信がある。