「彼はビジネスライクだけど、それは仕事をするという意味では別にいい」
安倍首相は最近、周囲に淡々とこう漏らした。そこには米大統領を18年ぶりに国賓として日本に迎える高揚感はない。昨年(2013年)2月のオバマ氏との初会談前日に「明日はがちんこ勝負になる」と意気込んでいたのとは対照的なぐらいだ。
すし店で信頼醸成
オバマ氏は外交辞令や会談でのジョークなどを好まず、本題だけを話したがることで知られる。安倍首相が23日夜、東京・銀座のすし店「すきやばし次郎」にオバマ大統領を招いたのは、万事にビジネスライクなオバマ氏を夜の街に引っ張り出すことで、首脳同士の良好な関係を内外に示す狙いがある。ただ、それが小泉純一郎元首相(72)とジョージ・ブッシュ前大統領(67)のようにケミストリー(相性)が合い、肝胆相照らす両首脳の個人的な信頼関係構築につながるかというと、「初めからそこまで期待していない」(外務省幹部)のが本音だ。