中国の不動産融資と不動産相場の推移(前年同期比増減率%)=2007年3月~2014年3月、※データ出所:CEIC、中国人民銀行【拡大】
中国の場合、バブル崩壊がないから、無駄な不動産開発、過剰開発、過剰生産が整理されることもない。構造改革のきっかけは失われ、非効率な投資が延々と続く。結果が乱開発による国土崩壊の加速であり、歯止めが一向にかからない環境汚染であり、汚染物質は近隣アジアばかりでなく地球全体に広がる。
経済不振は出稼ぎ農民の雇用条件悪化や710万人もの新卒者の就職難を招いている。共産党一党支配を正当化してきた経済の高度成長が再現不可能になったため、党中央は若者や農民の不満の矛先を日本など外部に向ける排外的な膨張主義政策をとる。
不動産や株価、購買指数など中国の市場や景気指標が下降するたびにグローバルな市場不安へと伝播(でんぱ)する。チャイナ・リスクはバブル崩壊が現実に起きないからこそ、今後長期にわたって世界を揺るがし続けるだろう。(産経新聞特別記者・編集委員 田村秀男/SANKEI EXPRESS)