五輪やW杯などのメガイベントの社会的な影響に詳しいロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)地理環境学部・地理都市研究のヒュン・バン・シン准教授は「賛成派・反対派の意見に左右されることも多く、イベントの持つ本質的な影響は一朝一夕には評価できないが、東京五輪開催が社会的・政治的にどのような文脈で位置づけられ、その裏にどのような論拠があるのか、にも十分注意する必要がある」と話す。
新国立競技場案をめぐる是非など、早くもインフラ整備の問題に直面している東京五輪。大規模な公共資金と首都・東京の広大な公共スペースを投じて行われる東京五輪が、誰の、何のためのイベントなのかを考えるのに、残された時間はそう長くはない。6年後の「祭りの後」、東京の風景はどうなっているのだろう。(フリーカメラマン 渡守麻衣/SANKEI EXPRESS)