私が本紙にて連載する“円游庵の「道具」たち”。
以前この中でもご紹介させていただいた京都の染屋「染司 よしおか」と2014年、新たな取り組みをご一緒する機会を得た。
声掛けをいただいたスイスを代表する家具ブランド“USMモジュラーファニチャー”と共に、年4回にわたる“日本の四季”をテーマにした“COLOR RENAISSANCE/美意識の再定義”では、スイスと日本の美意識の融合であり、シンプルかつエレガントなものとなるだろう。
第1弾のSpring/春は、多くの場合、通常単色で製作されるUSMファニチャーをリズム感あふれる市松模様にベージュと白を配色した品を用意した。そこへ、透明感ある自然から生まれた染色布のすがすがしさと、丹念にひき、塗り重ねられた我戸幹男商店の軽やかな山中漆器が添えられる。
三者の長年培ってきた美意識が備わる品々の共演は、目にする私たちに、春に感じる“爽やかな命の芽吹き”を届けてくれる。